こんにちは、mamiです。
通信教育や家庭学習をスタートする時に、先取りで学習するか、はたまた、学校の進度に合わせて学習するかは大きな問題です。先取りを推奨する声もあれば、しない方がいいという声もあって、どうすればいいの?!と迷われる方も多いと思います。(私もその一人です…)
今回は、算数に絞って、先取り学習のメリット・デメリットをまとめてみます。
先取り学習の種類とメリット
一言に「先取り学習」と言っても、いくつか進め方に種類があります。メリットと主な教材を紹介します。
1.学校の進度に合わせて、予習をする。
学校より少し先を学習して、自信をもって学校の授業に臨むスタイル。これでテストはばっちり、100点だぜ!ってやつです。
このパターンのメリットは、学校の授業での「わからない」を減らすことができ、「算数が得意」と思える点です。
算数は正解不正解が明確で、正解を繰り返すことで「得意」と感じやすい教科です。一方で、「できない・わからない」が続くと苦手になりやすいのも算数。好き嫌いがはっきり分かれやすい教科とも言えるでしょう。
また、内容は理解しているけど、問題形式や文章に慣れておらず、得点できないという場合があります。一度やったことのある問題形式であれば、安心して答えられるというメリットもあります。
記憶の新しいうちに学校で同じことをやるので、手を挙げられる場面が増えたり、ドリルやテストでいい点数が取れたりと、学校で自信を付けることができますよ!
算数嫌いにしたくない、という場合に有効だと思います。
教材は、「教科書準拠」と謳っているものを学校の授業の前に取り組むのが、このタイプです。
通信教材の算数だと、王道の進研ゼミ、Z会、スマイルゼミ、ポピー、がんばる舎がこのタイプです。
市販の教材だと、「教科書ワーク」「教科書ぴったりテスト」といった教科書準拠教材を学校の進度より少し前に取り組み予習とすることができます。
これらの教材は、取り組む時期を後ろにずらせば学校の復習としても使うことができます。
2.無学年方式でどんどん先へ進む
子供の理解度に合わせてどんどん先へ進む方法です。
その子の得意に合わせて、算数の内容全体ではなく、計算だけあるいは図形だけというように特定の分野だけ先に進んで取り組むこともあります。
子供によって、計算が好きでたくさんやりたい!難しい問題をどんどん解きたい!と思う子もいるでしょう。
学校の勉強は、その年齢の発達に応じたカリキュラムにはなっていますが、学年で区切った標準的な発達段階なので、一人ひとりに合っているかはわかりません。数的感覚に優れている子、理解力が早熟な子にとっては退屈に感じてしまうこともあるでしょう。無学年方式の教材を使うことで、そんな子供のやる気の維持ができます。
特に中学受験を考えている子は、入塾までに先に進めているとアドバンテージになるでしょう。特に、桁の多い計算をたくさんすることになるので、計算を強くしておくとスムーズに受験勉強に入っていけます。先取りをした分、難易度の高い問題に多くの時間を使えるというメリットがあります。
このタイプとしては、言わずと知れた公文式があります。ただし、図形や情報処理分野はなく、計算特化型です。
通信教材では、タブレット教材のRISU算数が挙げられます。こちらは、図形や情報処理分野等、学校でやるものは網羅されています。
市販教材では、学年別になっているもの、たし算の特訓などと学年を超えて同じ分野をまとめているものなどたくさんあるので、子供に合わせてセレクトしてみるといいですね。
算数検定にチャレンジするのも一つです。学年ごとの内容で級が進み、合格証をもらえるため、良い目標になります。
※そろばんに関しては、学校で習っていない計算ができる点ではここのタイプに入るとは思いますが、珠算技能・暗算技能ですので、私は別物と捉えています。
先取り学習4つのデメリット
【デメリット1】考えて解こうとしなくなる
先取り学習をするときは、解き方を教えてもらいながら、あるいは解説を見ながら解いていくという作業をしますが、学校の授業では、図にしたり今まで学習したことを使いながら、解き方を子供たち自身で考えていきます。
先取りをしていると、解き方をもう知っているからといって考えることをしなくなる危険性が出てきます。解き方が複数あったとしても、自分がすでに知っている方法しか思いつかない、受け付けない場合もあります。せっかくの思考力を伸ばすチャンスなのに、先取りをすることで潰れてしまっては残念ですよね。
【デメリット2】同級生や先生をバカにする
自分がすでに知っていることを「こんな事も知らないの?」とバカにする子もいます。簡単なことを授業している先生のことをバカにする子もいます。
自信を付けるのはとてもいいことですが、周りの人を下に見ることはしてほしくないですよね。先取りしたことは最終的にはみんな習います。その時点でのできる・できないで周囲と比べることは害になりかねません。
【デメリット3】実は理解していなかった
やり方を知って、機械的に解いている場合に起きやすいです。
筆算の意味が理解できていなかったり、計算はできるけど式が立てられないなど、できる気になっていたのに本質を理解していなかったということが後になってわかることがあります。
この場合、少しひねった問題になるとできずに、結果として学校のテストですら点数が悪くなってしまうこともあり得ます。
せっかく付けてきた自信が折られてしまうことにもなりかねません。
【デメリット4】算数が嫌いになってしまう
メリットでは、少しの先取りをすることで算数嫌いになることを防ぐと書きましたが、発達段階を超えて理解が難しいことをやるのは、逆に算数嫌いになってしまうことがあります。
一度、嫌いと思ってしまうと、そこから好きにさせるのは難しいです。
先取りをさせるかどうかの判断基準
デメリットを挙げると、やっぱり先取りはしない方がいいのかな、と思ってしまいますね。
そこで、種類ごとに先取りをさせる判断基準を考えてみました。
学校の進度に合わせた予習パターン
1.理解に時間がかかる
2.学校のテストでいい点数を取りたい
3.算数に自信がなく授業中は消極的
4.慎重派
5.じっくり考えることが苦手であきらめやすい
6.学校の先生の言うことは真面目にやる
無学年でどんどん先取りパターン
1.数に強い
2.集中力がある
3.わかるまでとことんやりたい
4.周りのこと比べることはあまりしない
5.親(指導者)がしっかり見てあげられる
6.中学受験をする・検討中
まとめ
先取り学習については、個人的には親がどれだけ見てあげられるかと子供の性格次第かなと思っています。大切なことは、危険もはらんでいるということを念頭に置きつつ、子供の様子をよく観察することだと思います。
勉強を隣で見てあげられるのも小学生のうち!貴重な時間を大切にしていきたいものです。
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